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日常の記録

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シロはどこへ行った?(感想)

この物語、突っ込むところが満載だが、時間がないので端的にする。

1、急にトトロが出てきて、話が逸脱してしまっている。
  トトロ使っちゃだめだろ!反則すぎる!
  
2、題名が、シロと表記されているのに、最後まで物語では、ウサギという表記であった事に
  後半気づき、無理やり「シロ!カムバック」とおばさんに説明ゼリフを言わせている。

3、一番良くないのは、おばさんが突然おじさんになることである。
  いくら現実は、小説より奇なりといえども、これは、あまりにも読者を置いてけぼりに
  し、理解不能にさせている。

では、旅行に行ってきます。
これが表示される日には帰っているはずだけど。


  
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シロはどこへ行った?6(最終回)

堪らなくなって、ウサギは、おばさんの腕から飛び出しました。
そして、傘を開き上空に飛び上がろうとしていたトトロにしがみ付きました。
おばさんは、ウサギに向かって思わず叫びました。
「シロ!カンバック!」
シロとは、おばさんがウサギに付けようとしていた名前であり、
なぜ、戻っておいでではなく、カンバックなのか、
その時のおばさんも実はよく分かりませんでしたが、
おばさんは、もう一度「シロ!カンバック!」と大声で叫びました。
しかし、ウサギ(シロ)は、トトロにしがみついたまま、
おばさんの元に戻ろうとしませんでした。
グングン。トトロ、小トトロ、ウサギ(シロ)は天高く上昇してゆくのでした。
そして、おばさんは、只只それを見守ることしかできませんでした。
夜空に星のような光になって、シロもトトロも小トトロも見えなくなってしまいました。
おばさんは、花いっぱいになった小さな庭で、しばらく、ぼんやり、佇んでいました。

ピピピ。
携帯のアラーム音がなり、おばさんが目覚めました。
なんとこのおばさん、目覚めるとおじさんになっているのでした。

おじさんは、歯を磨くと、まず育てている花達に水遣りをします。
このおじさん、いい年したおじさんなのに夢見がちで困ります。
このおじさんの夢は花咲かじいさんになることです。
枯れ木に花を咲かせることができたなら
こんな素敵な事はないと本当に思っているのでした。

おじさんは今日見た夢を思い出してこう思いました。
この年で、初めて、一人暮らしになるにあたり、
もちろん孤独は嫌なのだけど、まずその孤独を楽しめるようになってから
ペットを相棒にすべきだな。と。
でも、ペットロスになった経験から、寿命は長い動物がいいなあ。と。
できたら相棒は動物より、やはり人間がいいなあ。と。

おじさんの夢は尽きません。
おじさんの夢はこのおじさんが生きている限り尽きることはないでしょう。
でも生きる為には働かなきゃいけないのが、無職のこのおじさんの頭が痛いところです。

今日もおじさんは、輩のようなファッションで、コーナンに花の苗を買いに走ります。
いつかまたおばさんが、夢の続きを見たいとき、見られるように
小さな庭を花いっぱいにしてなきゃいけないからね。

では、これにて、おしまい。

シロはどこへ行った?5

なんと、その物体、いや、その動物は、トトロだったのです。
そうです。あのトトロなのです。
いや、まさか。でも、何度見てもトトロなのでした。
名前は知らないあの小トトロみたいな動物も一緒です。
トトロは小さな庭を、浅田真央顔負けに、クルクルと周りだしました。
すると地面から、小さな芽が一斉に生えだしました。
その芽は、瞬く間に成長し、あっというまに花が咲いて、
おばさんの小さな庭は、色とりどりの花でいっぱいになりました。
そして、暗闇の中なのに、おばさんの庭だけ花で光りだしました。

おばさんは、その時、忘れていた夢を思い出したのでした。

この家に来た頃、おばさんの夢は、この小さな庭を
色とりどりの花で一杯にすることでした。
おばさんは、いくつも種を撒きました。
くる日もくる日も水やりしながら、どんな花が咲くのかと、
とても愉しみに庭を見るのが日課になっていました。
でも、一年、二年、三年、いつまで経っても花どころか、芽も出ないのでした。

いつしか、おばさんは、水やりをサボるようになり、
なるべく、小さな庭を見ないようになり、
ついには、そんな夢を持っていたことすら忘れていたのでした。

おばさんは、花でいっぱいの庭を見て、心がとても熱くなりました。
思わずギュっと強くウサギを抱きしめました。

シロはどこへ行った?4

タンタンタン。
おばさんは、その音で目を覚ましました。
知らぬ間に庭で疲れ果てて眠ってしまっていたのです。
もう、辺りは真っ暗になっていました。

タンタンタン。
その音はウサギが地面を足で踏み鳴らしていたものでした。
なんだか、ウサギは何かに怒っているようです。
でも、おばさんは、まだ寝ぼけ眼で、二度寝をしてしまいそうでした。

タンタンタン!
もっと激しくウサギは足を踏み鳴らします。
その音でようやくおばさんは、目を覚ましました。
すると、前方でとても大きな何かが動いているのが見えました。
おばさんは、慌ててウサギを抱きかかえ庭の隅へ移動したのでした。

大きな物体は、ゆっくりながらおばさんの近くにやってきます。
目を凝らして、息をころしながら、その動いている物体を見つめます。
暗闇に目が慣れた頃、ついにその正体が分かり、おばさんは心の底から驚きました。

シロはどこへ行った?3

あの雑音たちが、雑音に聞こえなくなったのでした。

子供は、楽しそうに笑い
犬は元気に歌い
特に阪急電車は家を笑わせながら通りすぎるように感じるのでした。

おばさんも久しぶりに鼻歌を歌いながら料理を作っています。
そうです、おばさんの家はこの時から楽しい音に包まれ出したのでした。

その頃、一生懸命ウサギは庭で穴を掘ります。
おばさんの小さな庭は何年も放置されていたので荒れ放題でした。
土は、コンクリートのような固さになっていました。
それでも、ウサギは一生懸命穴を掘ります。
いつまでも、楽しそうに土を掘っているのです。
そこに、なにかあるからではなく、
ウサギは、そこに土があったなら、掘らずには、いられないのでした。
掘りたいから、掘るのが好きだから、ただ、無心に土を掘っているのでした。

おばさんが、食事を終え、ウサギの様子を見にやってきました。
ウサギはおばさんを見つけてそばに寄って来ました。

おばさんは、ウサギの顔を見てびっくりしました。
折角の可愛い顔がドロだらけです。
折角の真っ白な毛並みが土色になっています。

おばさんは、小さな庭を見渡してもう一度びっくりしました。
庭中穴ぼこだらけです。
もともと荒れた庭だったけれど、今はもっともっと荒れています。
おばさんは、一瞬カッとなってウサギを叱ろうとしましたが、
それを大きなため息に変えて、寄ってきたドロだらけのウサギを優しく撫でました。
無邪気なウサギの目を見て、怒る気持ちがフっと消えたからでした。

そして、決心すると、おばさんもドロだらけになりながら、
ウサギの掘った穴を今度は埋める作業をし始めました。
ウサギは穴を掘ります。おばさんは、穴を埋めます。
日がくれるまで、それがずっと繰り返されたのでした。

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