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日常の記録

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シロはどこへ行った?2

おばさんは、迷わずそのウサギを家に連れて帰りました。

だけど、家に着くとさっき見せた親近感もどこへやら
ケージの中のウサギは、ちょっと警戒しているのか、全くおばさんと目を合わせようとしません。
ただ黙々と一生懸命毛づくろいをしています。
おばさんは、ちょっと淋しくなりました。
だって、すぐに仲良くなれると思っていたからです。
すると、時折ウサギが窮屈そうに伸びをしています。
もしかして、一緒に買ったケージが、もうこのウサギには小さいのかも知れない。
そう思い、、おばさんは、家の小さな庭に放してみたのでした。

ケージから出されたウサギは最初は庭の隅で、うずくまっていましたが、
しばらくすると二本足で立ち、耳をピンと張って、周りをキョロキョロ見回し出しました。
その様子を興味深深におばさんは見ています。
ウサギは跳ねながら色々なとこに行きましたが、
最後はおばさんの前までやってきました。

おばさんは、嬉しくなり、ちょっとドキドキしながら
できるだけ優しくウサギを撫でました。
でも、おばさんの手は、初めてウサギを触る緊張から、ちょっと震えていました。
そして、撫でられているウサギの身体も少し硬くなり、どこかぎこちないのでした。

それでも、この時おばさんは、とても心が温かくなりました。
なんとなくウサギと心が通じたようなそんな気がしたからでした。

すると不思議な変化がその時から起こりはじめたのです。
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シロはどこへ行った?

今、今(昔、昔の逆)
ウシトラの地に夢を見ないおばさんが一人おりました。
そのおばさんは、ひとりぼっちで住んでいて
慢性のめんどくさがりが災いし、友達もいませんでしたから
テレビが唯一の気晴らしでした。

しかし、最近どのチャンネルも面白くありません。
しかたなくテレビを消すと、今度は聞きたくない色んな雑音が聞こえてくるのでした。
犬の鳴く声、子供の泣く甲高い声、車、バイク、ヘリコプター、
特に阪急電車は家まで揺らしながら騒音を立てるのでした。
しばらくすると、おばさんの静かな家にあるのは、聞きたくない雑音だけになりました。

ある日、おばさんは発狂しそうになって、家をとび出しました。
このままではいけなと、向かった先は、ペットショップでした。
自分の孤独を和らげようと、ペットを飼おうと、おばさんは思ったからでした。

そこには、愛くるしい可愛い犬、綺麗なネコ、色んな種類の動物達がいました。
動物好きなおばさんは、しらずしらず笑みがこぼれます。
しかし、おばさんは値段を見て愕然としました。
とても高額で、無職のおばさんには到底用意できる金額ではなかったからです。

肩を落としながら、帰ろうと思ったその時、店の隅に一匹のウサギがいることに気づきました。
そのウサギはかなり大きくなっていて、5000円の文字が2000円に変更されていたのでした。
吸い寄せられるように、おばさんは、ウサギの近くに寄っていきました。
真っ白な毛に大きな黒目を持つそのウサギは、じっとおばさんの目を見つめます。
おばさんも、ウサギのその目を見つめます。

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